開放特許(シーズ)詳細
No. 7:神経難病の画像診断薬及び体外診断薬
国立大学法人滋賀医科大学、滋賀県 [しがいかだいがく、しがけん]
- 概要
- 本特許シーズは、アルツハイマー病(AD)をはじめとした神経難病の画像診断、体外診断薬として脳内のタウ病変に結合する特性をもつ化合物(図1)および、これを利用した診断方法である。タウ蛋白質に対する高い結合特異性と高い検出感度を持ち、タウオパチーのMRI診断用造影剤となることから、今後、タウ蛋白質を標的とした治療薬の開発や効果の評価においても有用な技術となる。
- 特徴
- 本特許は、タウ病変に結合特異性を持つ新規化合物にF(フッ素)元素を持つように設計された化学構造を持つ物質特許である。アルツハイマー病の発症や病状進行と強く関連が指摘されるタウ病変に結合することで、脳内のタウ病変の蓄積量の評価方法として、MRI画像診断やPET画像診断を利用可能にする技術である。
- 活用例
- 本特許では、実験動物としてマウスを使用し、通常のマウスとタウ病変の蓄積を引き起こすよう遺伝子組換えされた病変マウスの比較を行った。当該化合物を腹腔投与した後、MRI画像測定(1H、19F検出モード)を行うと、タウ病変蓄積マウスの脳内に強い19Fの信号が観測されたことから、タウ病変の蓄積量を計測できることが示された。これにより、アルツハイマー病の進行状況やタウ病変を除く薬剤による薬効の評価に活用できると考えている。
- 提供条件等
- 本特許については、研究開発を継続しており、MRI画像測定やPET画像測定について関心を持ち、実用化に積極的な企業や機関との連携を期待します。
- 特許情報
権利者 : | 滋賀医科大学、滋賀県 |
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登録番号: | 特許第7008299号 |
登録日 : | 令和4年1月13日 |
出願日 : | 平成30年3月7日 |
名 称 : | 神経難病の画像診断薬及び体外診断薬 |