開放特許(シーズ)詳細
No.4:透光性陶磁器用練り土及び透光性陶磁器
滋賀県 [しがけん]
- 概要
- 陶磁器は陶器と磁器に分類されます。普通の陶器は、原料に不透明な砂粒が含まれているため光をとおしません。しかし砂粒が骨材となるため、窯で焼いているとき、品物が変形しにくいという長所があります。いっぽう磁器は、原料の一部が窯の中でガラスに変化するため多少の光をとおします。しかし焼成中にガラスがアメのように熔けるため、品物が変形しやすいという欠点があります。
そこで仮に、陶土の骨材を不透明な砂粒ではなく、すべて透明な粉末にしたならどうなるのか、という考え方により、光をとおす陶器(登録商標「信楽透器」)が生まれました。
- 特徴
- 近年はインターネットなどの普及により、光ファイバーの需要が増えています。光ファイバーの原料は溶融石英ですが、溶融石英には光の透過率が高く、陶器を焼く温度では熔けないという性質があります。光ファイバーの製造時には不要となった溶融石英が発生しますが、これを粉砕したものが耐火物の原料として販売されています。
信楽透器は、透明で耐火度が高い溶融石英の粉末を、骨材として大量に添加した陶器です。また、少量でもよく粘る化粧品用の粘土を添加しています。信楽焼の陶土と接合することや、普通の信楽焼と同じ温度の窯で焼くことができます。透光性が高い磁器の、およそ3倍の光をとおします。
- 活用例
- ・電灯の笠
・光る灯籠
・光る置物
・光る手洗い鉢
- 提供条件等
- 通常実施権の許諾を原則とします。
- 特許情報
権利者 : | 滋賀県 |
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登録番号: | 特許第5352035号 |
登録日 : | 平成25年8月30日 |
出願日 : | 平成21年11月10日 |
名 称 : | 透光性陶磁器用練り土及び透光性陶磁器 |